こむらがえり(こむら返り)・足つり

こむらがえり

こむらがえりとは、突然、ふくらはぎがつって、激痛に襲われることです。
こむらがえりになると、あまりの痛さに声を上げてしまうほどです。
対処法として、足のつま先を手前に引っ張ったりしているうちに治まります。

こむらとはふくらはぎのことです。
ふくらはぎ以外にも手や足などの筋肉がけいれんして、つった場合もこむらがえりといいます。
筋肉がけいれんする時間は、数秒間?数分間です。
病気とは関係なく起こる場合が多く、心配する必要はありません。

こむらがえりを起こす原因としては、筋肉の収縮などによります。
人間の体には、たくさんの神経が複雑に張り巡らされています。
歩くときにふくらはぎの筋肉は、収縮したり弛緩したりして足の関節を動かします。
そのために、脳から脊髄、末梢神経、筋肉へと指令が伝えられます。

また、筋肉や関節の状態についての情報も、神経から脊髄にフィードバックされます。
筋肉や腱、関節には感覚器があり、その感覚器が集めた情報により筋肉をどれくらい収縮させるのか、弛緩させるのかなどの調節をします。
この情報などに異常が起きたことで、筋肉の収縮が過剰になり、こむらがえりが起こるのです。

こむらがえりは、運動神経の終末が一時的に変形して、「興奮しやすい」「筋肉などの感覚器からフィードバックされにくい」などによって起こるのではないかとされています。

就寝中や運動中に起こりやすい

就寝中は、運動中と違い、指令によって筋肉が収縮するわけではありません。
布団の重みなどでつま先が押されると、ふくらはぎの筋肉が縮んだ状態になります。
そのため、運動神経の終末が変形して、こむらがえりが起こりやすいのです。

また、朝起きて布団の中で伸びをしてつま先を伸ばすと、ふくらはぎの筋肉が通常よりも強く収縮するため、こむらがえりが起こりやすくなります。
運動中は、筋肉の収縮が繰り返し行われ、運動神経の終末が変形して、こむらがえりが起こりやすいのです
水泳中は、体が冷えることにより神経の情報の伝達機能が遅くなり、感覚器からのフィードバックがされにくくなるので、こむらがえりが起こりやすくなります。

また、「発汗による起こる脱水」「精神的なストレス」などが関係しているとも考えられています。
なお、妊娠中もこむらがえりが起こりやすいとされていますが、原因については解明されていません。

病気などによっても起こる

こむらがえりは、次のような病気や病気の治療などが関係して起こる場合もあります。
しかし、神経系や筋肉の障害以外のものは、どのようなことが関係して起こるのか、はっきりとはわかりません。

水・電解質代謝異常・・・脱水や下痢などが原因で体内が水分不足になり、「ナトリウム」「カルシウム」「カリウム」などの電解質の代謝異常が起こり、こむらがえりになることがあります。

肝硬変・・・肝硬変の人にこむらがえりが起こることがよくあります。

血液透析・・・血液透析のしている人にこむらがえりが起こることがよくあります。

薬剤の服用・・・降圧薬(β遮断薬)や一部の抗がん剤などの副作用でこむらがえりが起こることがあります。

神経系障害・・・脳や脊髄の中枢神経系の障害、「椎間板ヘルニア」「変形性腰椎症」などの末梢神経系の障害でもこむらがえりが起こることがあります。

内分泌障害・・・「甲状腺機能低下症」や「甲状腺機能亢進症」などの薬物療法の治療中にこむらがえりが起こることがあります。

筋肉の異常・・・筋肉内でブドウ糖の代謝異常や、運動中のブドウ糖不足によってこむらがえりが起こることがあります。

こむらがえりの対処法

こむらがえりが起きたときは、筋肉が収縮して硬くなっているため、筋肉を伸ばすことが重要です。
数分間、筋肉を伸ばすことで、けいれんが治まります。

こむらがえりを起こしたときの対処法は、次のように行います。
周囲に人がいる場合・・・足の裏側から押してもらいます。
自分で行う場合・・・手でつま先を持ち、足の甲をすねのほうへ引き寄せるように足首を曲げます。
いすやベッドに座って、手でつま先を持ち、つっている足のひざを胸へ引き寄せるようにします。
立ったまま行う場合・・・つっていないほうの足を前に出して、重心を前に移します。
そのとき、つった足のほうのかかとは床につけた状態にします。

水泳中の場合は次のように行います。
足がついて立てる場合・・・つっていない足で片足立ちをします。
つったほうの足のひざを曲げて、つま先を手で持って、ふくらはぎを伸ばします。
深くて足がつかず立てない場合・・・つっていない足のほうで立ち泳ぎをしながら行います。
そのとき、周囲に人がいるときは、助けを求めることも大切です。

こむらがえりの予防法

こむらがえりの予防としてストレッチングが有効です。
アメリカで行った調査でストレッチングを1回10秒間で2回を1セットとし、1日3セットしたところ、毎晩のようにこむら返りを起こしていた44人のうちおよそ半数の人が、こむらがえりを起こさなくなったという結果があります。

就寝中にこむらがえりを起こしやすい人は、寝る前にストレッチングをするように心がけてください。
また、こむらがえりが起こらなくなったからといって、就寝前のストレッチングをやめてしまうと、こむらがえりが起こるようになってしまいます。
短い時間でもよいので、毎日ストレッチングをすることをおすすめします。

運動中にこむらがえりを起こしやすい人は、運動前にストレッチングを行います。
運動中にこむらがえりを起こす人は、普段から運動に慣れていないのに、急に運動をしたりすることで起こります。
普段から運動をしている人は、筋肉の収縮と弛緩が調節されているとされています。

ストレッチングをしていてもこむらがえりを繰り返している場合は、「筋肉をほぐす薬」「精神安定薬」「漢方薬」などを用いた薬物療法を行うこともあります。
ストレッチングは、こむらがえりの予防以外に「けがの予防」「老化による運動機能の低下予防」などにも有効です。
ふくらはぎの筋肉のストレッチングはもちろんのこと、ほかの筋肉のストレッチングも積極的に生活に取り入れるように心がけることが大切です。

ストレッチングのポイント

ふくらはぎの筋肉を伸ばすストレッチングのポイントと行い方をまとめました。
<ストレッチングのポイント>
1.反動をつけずにゆっくり筋肉を伸ばします。
2.伸ばした状態を5秒ほど保ち、徐々に保つ時間を長くしていきます。
3.伸びている部分を意識します。
4.呼吸を止めてはいけません。

<ストレッチングの行い方>
1.壁から少し離れた場所に立ち、両手のひらを壁につけます。
ひじを曲げて、体を壁のほうにかかとを上げずに傾けます。

2.安定したいすの背もたれに両手をついて立ちます。
片方の足を後ろに出します。
そのとき、両足ともかかとを上げないように注意します。
両足とも同様に行います。

3.片方の足を前に出して、両手を太ももに置きます。
重心を前に出した足に移動させます。
そのとき、両足ともかかとを上げないように注意します。
両足とも同様に行います。



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